くっさんの切磋琢磨 ~高知競輪アナウンサーブログ~

2021年10月28日 (木)

波乱続出

 先日終了致しました「GⅠ第30回寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメント」は約4年ぶりに関東の実力者「平原康多・87期」が見事な優勝を決めました。レースは強力な北日本の4車の連携を上手く3番手に切り込んだ吉田拓矢・平原康多、それをすかさず番手から捲くった新田祐大のグランドスラム達成かに見えましたが、直線鋭い回転力を見せた平原がシャープに伸びての勝利。久方振りにGⅠ制覇となりました。これで9年連続「KEIRINグランプリ」出場が決定致しました。毎年賞金面で上位にランクされているだけに、今年もほぼ出場権は持っている状態でしたが、やはりGⅠタイトルは別格で1億円を突破しての現在第3位となりました。これで先に出場を決めている同県の「宿口陽一」との埼玉の連携も可能となり、強い絆で「KEIRINグランプリ初制覇」に向けて有利となっていきそうですね。
 今回グランドスラムを狙った新田祐大ですが、残念ながら最悪の結果となってしまいました。最終バックを通過したときは誰もが決まったと思われましたが、直線の競走妨害で2着アウトとなってしまいました。残る小倉競輪祭に向けて世界に通用する脚の勝負駆けに期待したいところですね。
 ところで、今回の競輪は大きな配当金が続出し、3連単5万円から10万円以上が合計で15回も出る波乱。こんなに荒れた事は記憶に無いぐらいでした。以前にも明記した事があると思いますが、今の競輪は単独の競走の選手がアタマを取るケースが目立つ様になってきました。その殆どが動ける脚力を持っていて、道中無駄脚を使わずタメて捲り追い込みの場面。これは他のA級、チャレンジ戦でもよく見られます。「困った時は単騎の選手」かな? 高速バンクは特にこの傾向が強いです。参考にして下さい。
 最後に前回推奨した「深谷知広」。 結果は連日積極策見せる形も最終日の逃げ残りの2着一本の成績に終わりました。昨年静岡に移籍してからはほぼ先行深谷の印象が強いです。競走スタイルは立派の一語ですが、以前に比べて直線の粘りが一息に感じ取れます。まだまだ若い31歳だけに怪物と言われた時代に戻って欲しいものです。平原は39歳ですよ。まだまだ行けるでしょう!!期待します。