くっさんの切磋琢磨 ~高知競輪アナウンサーブログ~

2016年08月17日 (水)

破竹の勢い

15日に終了した「第59回松戸オールスター競輪GⅠ」戦は、岡山の「岩津裕介・87期」が京都勢村上義弘、稲垣裕之の3番手選択から直線鋭く追い込み1/4輪差で交わして、GⅠ初制覇を達成致しました。これで、一昨年賞金ランキングで初出場を決めた「グランプリ」に続き、今年は堂々の優先権を得て獲得賞金も3位までに躍進しました。   彼は時折り、捲くりも打ちますが、ほぼ追い込み一本のスタイルで闘っており、最近のレースでは「マーク選手」のGⅠ優勝は本当に久し振りと言う感じがしますし、今回は3、8、3着での決勝入りで人気薄の状態でした。でも、目標を決めての俊敏なハンドルワークは以前から定評があり、現在、厳しい中四国勢の中ではタイトルは至難の業(しなんのわざ)の状態で、良く栄冠を勝ち取りました。暮れのグランプリでは「位置取り」が最大のポイントとなりそうです。本当におめでとうございます。  惜しかったのは、やはり稲垣選手で番手回りの競走から悲願達成かと思われましたが、残念ながら準優勝に終わりました。今度こそGⅠ優勝を狙って欲しいものです。 また、12日に行われた「ガールズケイリン・コレクション」では予想通りに奥井迪(ふみ)が先行して、番手に上手く入った高木真備(まきび)が児玉碧衣(あおい)、梶田舞(まい)の追撃を封じて、ファン投票1位に応えて見事優勝を飾りました(山原さくらは6着)。年々レベルがアップしている「ガールズケイリン」の迫力とスピードで今後もますます楽しみになってきました。  さて、そんな最中、今、競輪界では男子107期生の活躍が話題になっていますが、この7月にデビューした109期生もなかなかの活躍をみせております。なんと無傷の9連勝(8月14日時点)でA級3班であるチャレンジを突破してA級2班に格付けされた選手が4名を数えます。   まず、一番乗りは「酒井拳蔵(けんぞう)・大阪」で、その勝利のほとんどが先行での決まり手で、すでにA級初戦の奈良を経験済みで、惜しくも決勝4着でしたが内容は申し分無くS級昇級も早くなりそうな雰囲気です。二人目は「竹内翼(つばさ)・広島」で、サッカー経験を経ての選手で、既に25歳ですが決勝戦全てが逃げ切り勝ちと在校成績42位とは思えない活躍です。三人目は「小林令(レイ)・山梨」20歳の新鋭で先行捲くり型も、なかなかレースの駆け引きが上手い選手で、まだまだ伸びそうです。そして、4人目はデビュー前から評判の高かった「太田竜馬(リュウマ)・徳島」デビュー以来の実践では、後続引き離しての圧勝劇で正に文句なしの勝ちっぷりで、玉野ミッドナイト戦では半周の上がりタイムで10・5のバンクレコードを軽々と更新したほどです。チャレンジ決勝戦全てが捲くりで決めましたが、A級戦は逃げての優勝も見てみたいものです。まだ、正式には決まって無いとは思いますが、A級デビュー戦が地元小松島なら最高ですね。実践各地で活躍する109期生正に「破竹の勢い」を感じます。